こんにちは、戸建て7戸を運営する戸建て投資家デルです。
今日も皆さんのお役に立つ情報を共有していきます。
ぜひ最後までお付き合いください。
不動産投資を始めるとき、修繕コストを安く抑えるためにセルフリフォームを選ぶ人がいます。
私自身も室内塗装から壁紙貼り、扉作り、和室から洋室への変更、クロス貼り等様々なことをセルフリフォームでやってきました。
しかしセルフリフォームは本当にメリットがあるのでしょうか?
今回の記事では、セルフリフォームが安いのか?について。考えていきたいと思います。
セルフリフォームは本当に割安か?
修繕費用を下げるために職人に支払う費用を抑えて自分で作業する、そう考えている人が多くいます。
確かに支払う費用を抑えるという意味では事実ですが、投資家または事業家としてこの判断が必ずしも正しくないと思います。
なぜならその時あなたの人工が考慮されていないからです。
また素人が本業の合間を縫って作業するので、修繕期間も長くなるケースが多いです。
この時どちらの方が特をするでしょうか?
シュミレーションをして見たいと思います。
物件想定はどちらも200万円の戸建て、想定家賃5万円/月、入居募集期間1か月と想定して考えてみます。
セルフリフォームの場合
自分で修繕する場合、持ち出す費用は材料費のみで30万円かかったとします。
そうすると利回りは26%になります。
しかし本業休みの時にしか作業が出来ないため修繕期間は6か月ほど費やしました。
修繕が終わってから1か月で入居が決まったので購入後1年の収支は以下の通りです。
(200万円+30万円)ー 5万円 x 5か月 = マイナス205万円
業者に依頼した場合
材料費は同じく30万円だったとしても職人さんの謝礼があります。
修繕期間1か月、1名の職人さんだったと仮定すると職人さんの謝礼で50万円程度になります。
修繕費用はトータルで80万円となり、利回りは21.4%となります。
しかし修繕終了後1か月で入居が決まっていますので、10か月入居してもらえていることになります。
この時の購入後1年での収支は以下の通りです。
(200万円+80万円)ー 5万円 x 10か月 = マイナス230万円
あなたの人工はいくら?
確かに金額的にはセルフリフォームをした方が安く仕上げることが出来ました。
しかしその差は25万円です。
つまり、あなたの半年にもおよぶセルフリフォームの価値は25万円だったということになります。
この事実を考えたとき、本当にセルフリフォームは割安なのでしょうか?
あなたの時給はこんなに低いのでしょうか?
今の私だったら、この半年間を私にしかできない仕事に割り当てるように考えます。
つまり新しい物件を探したり資金調達の方法を考えたりと私の替えが利かない活動に時間を使うと思います。
そうすることで、その後の活動がより効率的に行えると思いますし、これが経営者的視点だと思います。
私がセルフリフォームを行う理由
セルフリフォームは割安ではない!と言っているのにもかかわらず、私はセルフリフォームをしています。
ここからは私がセルフリフォームを行っている理由についてご紹介します。
作業内容を理解する
費用を払って職人さんにお願いすれば、キレイに早く仕上げることが出来ます。
しかしサラリーマンの私には平日作業している時に立ち会うことが出来ずどのように作業されているのか解りません。
どんな作業をして仕上がっているのか?を理解せずに費用をお支払いするのは私としてはあまり気持ちの良いものではありません。
逆に自分がその作業を体験し大変さを理解してお願いする方が、職人さんに対してより感謝の気持ちを持って謝礼をお支払いできると思っています。
逆に自分でも出来る簡単な作業は自分で出来るようになるので、適材適所的に出来ることも大きいと思います。
こうした作業の全様を把握するために、現在はまだセルフリフォームを行っています。
リフォーム内容を簡素にできる
修繕内容を無知な状況でリフォーム会社などに依頼するとより高い修繕を提案されてしまいます。
まるで新築と同じような修繕をお願いされるケースは少なくなりません。
しかし私の投資手法は築古戸建て投資で古い物件を安く賃貸する事業です。
よって、居住するのに問題ないレベルの手抜きをして修繕費用を安くする方が家賃も安く出来てwin-winです。
わかりやすい例が砂壁の部屋をクロス仕上げするような場合でしょう。
リフォーム会社にこれをお願いすると、砂壁に石膏ボードを貼り、段差をパテ埋め、その上からクロスを貼り付けるように作業されます。
もちろんこれが最もキレイに仕上がり、長期間安定した品質を維持できる作業方法です。
長期間とは10年単位の話です。
しかし家賃を安くするので、そこまでの仕上がりは必要ないと私は考えています。
よって、私は砂壁をシーラーで固めてから直接クロスに貼り付けます。
そうすることで、多少凹凸が出来たり、ちゃんと貼れていないと2~3年で壁紙が剥がれてきてしまう可能性はありますが、その時は貼り直せばよいという考え方です。
こうすることで石膏ボードの廃材を回避したり、大工さんの人工を削ることができますので、費用は半減できます。
こうした細かい修繕の手抜きは、自分で修繕をしてみないとやり難い所だと思います。
自分で最初にやってみて、うまく行きそうなら同じ作業を職人にお願いすることも出来ます。(職人さんによっては受けてもらえないケースがあります)
私もよく参考にしているふかぽんさんは、砂壁にシーラーもせずに直接クロスを貼られています。
Youtubeもたくさん上がっていますので、興味ある方は見てみてください。
資金がない人へ
ここまで読んでいただければ、セルフリフォームが必ずしも得する方法ではないことが解って頂けたと思います。
しかし、そもそも修繕の資金がない場合は、セルフリフォームをせざるを得ません。
私も最初は修繕の予算に限りがあり、支払う費用を安くする抑えるためにセルフリフォームを始めたので偉そうなことは言えません。
しかし、そうした状況であっても修繕作業の大変さを理解したり、工夫して安く修繕する方法を考えたことは、今非常に役に立っていると実感しています。
資金がなくセルフリフォームしか選択肢がない人であってもぜひその経験を生かし将来の投資手法に活用してください。
趣味としてやるならそれもまたよし
最後に私の知り合いの大家の話をします。
彼は”やり過ぎ大家”というあだ名を付けられています。
元々職人だったこともあり、セルフリフォームも得意で毎週末自分の物件に行っては作業をしているようです。
あだ名の通り、私から見ると非常に細かいところまで丁寧に修繕されています。
それが私の物件と同じくらいの家賃で賃貸募集されているので、一緒のエリアにあってほしくない物件です。
収益を考えれば時間も工数も掛けている彼のやり方は正しくないかもしれません。
しかし彼はその作業自体を楽しみ、趣味のような感覚で行っているそうです。
もし趣味が事業になるのであれば、またそこまで規模の拡大を求めないのであれば、彼のようなスタイルも良いと思います。
生活を豊かにするために行っている不動産投資において、物件を修繕していること自体に喜びを感じている訳ですから。
投資家それぞれにあった投資の手法があるのが不動産投資の良いところでもあります。
ぜひあなたらしい投資手法を模索してみてください。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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