こんにちは、デルです。
「不動産投資用でお金を借りようとしたけど、メガバンクから断られた。。。」
メガバンクは敷居が高く、不動産投資の初心者には融資してもらえないケースが多いです。
なぜならメガバンクは規模の小さい個人事業主よりも規模の大きい、大きな借り入れをしてくれる人を優先しており、小さな事業者を相手にしている暇はないのです。
そんな時、地域の信用金庫と並んでオススメの金融機関が日本政策金融公庫(以後、公庫)です。
私も公庫から融資を複数受けています。
この記事では公庫がオススメの理由と公庫で融資を受けるためのステップについて私の実例を交えて紹介していきます。
日本政策金融公庫とは?
そもそも日本政策金融公庫とはどんな金融機関でしょうか?
公庫は日本政府が100%出資している中小企業に支援することを目的として設立された、お金を貸し出す業務のみに特化した専門機関です。
よって口座を開く等の手間はなく、融資が必要な時に連絡して審査をしてもらう流れになります。
不動産投資にも相性の良い金融機関です。
なぜならば公庫の経営理念として“日本経済成長・発展への貢献”及び“地域活性化への貢献”がうわれていて、不動産賃貸業もこの理念に適合させることが出来るからです。
日本政策金融公庫のホームページも併せて参照してみてください。
公庫で融資を受けるメリット・デメリット
公庫は他の金融機関とは異なる特徴があります。
以下に公庫の独特なメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
資産性よりも収益性を重視して審査してもらえる
不動産を評価する指標として積算評価と収益性評価の2つがあります。
積算評価とは土地と建物の価値を相続税路線価や建物の築年数を考慮して算出する手法です。(詳細は別記事にて説明します)
それに対して収益性評価とは、その物件でどのくらいの収益が見込めるかを見極める評価指標です。
どの金融機関も積算評価と収益性評価の2つを考慮して融資判断をします。
しかし築古戸建などは耐用年数が超えている(木造の場合築22年以上)になっている物件が多いため、一般の金融機関では融資の対象にならないケースが多いです。
それに対し公庫の場合は築年数が古くても収益性が良ければ融資してもらえる可能性があります。
固定金利で融資してもらえる
公庫から融資を受ける際、基本的には固定金利での元金均等返済となります。
借り入れが変動金利の場合、景気が回復して金利が上昇すると毎月の返済額も上昇してしまうため収益性が悪化しますが、固定金利であれば借入期間中に金利が変動することがなく、安定した収益を見込むことが出来ます。
全国の物件を購入できる
地方銀行や信用金庫などは地元地域の発展が設立の目的であるため、エリア外の物件は基本的に融資の対象になりません。
しかし公庫は日本政府の出資している金融機関ですので、全国が融資対象エリアになります。
保証人が不要
一般的に金融機関で融資を受ける場合は保証人が必要になります。
よって、結婚している人は配偶者に保証人になってもらうなどの対応が必要ですが、配偶者が不動産投資に反対している場合は保証人になってもらえず、結局融資が受けられないことが良くあるようです。
その点公庫では保証人が原則不要ですので、その心配がありません。
若者、女性または創業者に対して審査が優遇される
公庫には若者、女性及び創業者に対して審査を優遇する制度があります。
これは女性の社会進出を積極的にしてもらうこと、および若者により元気に創業してもらうための政府の政策の一環です。
この対象になると審査が優遇され金利を低くしてもらえたり、融資期間を長くとってもらえることがあります。
創業者の場合は一般の金融機関では新設法人で融資を受けることが難しい(一般的には3期の決算が必要)ですが、公庫の場合は‟創業支援融資”というで商品も準備さえており、創業者にも積極的に融資している実績があります。
デメリット
融資枠の上限がある
初めて公庫で融資を受ける場合2000万円が融資の上限金額です。
また1度公庫から融資を受けると6か月以上空けないと次の融資を見てもらえない可能性が高いので、利用する際は計画的に利用しましょう。
融資期間が短い
公庫で融資を申し込んだ場合は、通常は10年、長くても15年になります。
大きな物件や新築を購入する場合は耐用年数ギリギリまで融資期間を伸ばしてキャッシュフローを多く取れるようにしたいところですが、それが出来ないため公庫を使うべき物件が限られてしまう可能性があります。
最初の取引した公庫の支店が担当支店になる
初めて融資を受けた支店が基本的にあなたの担当支店になります。
よって、最初に公庫と取引し、その後転勤などで地方に移動して公庫の融資を利用しようとした時は、最初に融資を受けた遠方の公庫に融資の申し込みをしなければならなくなります。
公庫で融資を受ける3ステップ
基本的には他の金融機関との流れと一緒になります。
一般的な金融機関での融資のステップはこちらの記事参照してください。
電話で融資の申し込みをする
融資審査を申し込みをしたい支店に電話して融資の申し込みをします。
個人の不動産賃貸業であれば‟国民生活事業”が担当になると思いますので、担当者につないでもらい、実際の面談のお願いして日時を決めましょう。
その際、面談時に必要な書類を教えてもらえると思うので、聞き漏らさないようにしっかりとメモを取りましょう。
以下が私が求められた書類です。
- 企業概要書(法人融資の場合、公庫指定のフォーマットはこちら)
- 月別売上表(現在の保有物件の月別売上表、無い場合は計画を策定)
- 収支計画表(物件の収支がわかる書類)
- 物件の固定資産税評価額証明書
- 修繕見積書(融資の申し込みが修繕の融資であったため)
- 物件の売買契約書
- 通帳(残高確認)
- 借入金明細(何か借り入れをしているとき)
- 確定申告書3期分
- 源泉徴収票3期分
- 印鑑
面談
融資の目的およびなぜその事業を行うのか?等のヒアリングがされます。
暗記する必要はないですが、なぜ事業を行うのかなど自分の言葉で簡単に説明出来るようにしましょう。
またプロフィールシートを自分なりに作成して持参すると喜ばれると思います。
公庫担当者は事業者として責任感をもって事業に取り組む姿勢があるか?返済が出来るか?収支計画をちゃんと把握できているか?(業者が作った事業計画ではないか?)などを見ています。
自身をもって説明してください。
(自身をもって説明できる物件を持ち込みましょう)
審査連絡
審査に1か月程度時間がかかります。
気長に待ちましょう。
審査結果は電話で連絡がきます。
通過した場合は、連絡の後に指定口座に融資額が振り込まれます。(再度窓口に行く必要はありません)
その月末から返済がスタートしますので、忘れずに入金しておきましょう。
まとめ
公庫の融資について紹介してきました。
公庫は融資上限が設けられているため、最初に大きな物件を購入するには不向きですが、初心者が戸建てまたは区分マンションを購入もしくは修繕するための費用を借りるには使いやすい金融機関です。
特に20代の人や女性には優遇措置もありますので、最初の1戸目などにはぜひ活用してみてください。
ありがとうございました。
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